HACCPは前準備の5つの手順を踏み、その上で7原則を実施するなどの流れで行うことが推奨されています。5つの手順は、HACCPチームを作り、製品説明書を作成する、商品の意図される用途や想定される消費者の確認、フローダイアグラムの作成およびこれに沿う形での現場確認の流れで進めれば良いのです。これらは7原則をスタートさせるための準備であり、順番に作業を進めることと手順を飛ばさないなどの注意点もあります。7原則では、ハザード分析・CCPの設定・HACCPプランの策定・検証手順・文書と記録の5項目があり、これらはいずれも順番に進めることが大切で、前準備の5手順と同様に工程を飛ばさないことが大切です。
ハザード分析では、事前準備の中で作ってあるフローダイアグラムに基づき、原材料および受け入れから製品の納品に至る全工程内での生物的・科学的・物理的の観点でのハザードを明確にしておきます。危害要因があるものは重大性の程度を明確にすることも大切です。重要管理点でもあるCCPの設定は、ハザード分析で得た情報を基にどのような工程でどのくらい制御を行うのか、決める手順になります。なお、最終手順の文書化および記録の保持は、HACCPの取り組みの中でもエビデンスを残す意味において重要な項目です。
ただ、何を記録すべきかどこに保管しておくのか、そして誰が責任者になるのか明確にする必要があります。エビデンスを残しておくことで、問題が発生した際の原因究明に役立てることができます。