温度計というと一般的には本体に内蔵されているタイプをイメージしますが、センサーが外部に設けられているタイプもあります。温度表示の本体と温度を計る部分が別々なので、本体を手元に置いて遠くの場所の温度を知ることができます。市場に流通する数ある製品の中には、本体とセンサーの両方で同時に温度を計ることが可能な温度計もあります。例えば一般家庭の場合だと、部屋の中心と窓際あるいは足元と天井付近といった2点の温度差を把握できるメリットが生まれます。
有線でセンサーを伸ばすタイプが主流でしたが、近年は無線で離れた場所の温度も分かる製品も登場しており、2点を超える複数のポイントの温度計測が可能となってています。センサー対応の温度計選びにおいて重要なのは、コードの長さや計測可能な距離を始めとして、精度やコードの耐久性などです。有線タイプはコードの長さが計測距離の上限になるので、計測ポイントと本体の距離を考えて製品を絞り込む必要があります。一方、無線タイプは通信距離がそのまま上限になりますから、なるべく離れた場所も計測できる製品を選びたいところです。
通信距離は条件が良い場合の数字なので、障害物や干渉する電波が飛び交う環境においては、メーカーが公表する数字よりも短くなると捉えるのが妥当だといえます。大きな温度変化が発生したり水が掛かる場所、紫外線の影響がある屋外で使用する用途については、センサーのコードの耐久性重視で温度計を選定するのが正解となります。